
高知といえば、カツオ。
春。初カツオを求めて、春真っ盛りの高知に出かけた。
高知県は太平洋に面し、県西部から東部まで、数多くの漁港にカツオが水揚げされている。
カツオ料理といえばたたき、刺身など様々な料理があげられる。
だからグルメな人が多い高知人。
そんな彼らが絶賛するカツオ料理屋の噂を耳にして
よだれタラして駆けてみた。
食べ歩き道の四国本部長でもある、モト高知人ファミリーとともに
出かけたのが高知県の黒潮。
ここはカツオの漁港として有名。
漁港のまわりにはカツオ食事店が多い。
そしてなぜか、毛並みのいい体格のいいノラ猫も。
漁船の大漁旗がはためく黒潮一番館は、まさにカツオを食べるために
ある食処。
開店11時になると日本各地から、ここのカツオを目指して旅してきた
ファンが店内になだれ込む。
さらにここではカツオの裁き方や焼き方などを体験することもできる。(要予約)

3キログラム弱という丸々と太ったカツオが、外の調理場にだされると
遠くからジッィーと眺めるノラ猫達。
「今は味も良く、量的にも手ごろなこれくらいの型が一番多いのじゃ。」というおばちゃん。
水でさっと洗い、頭をはずす。
「えら近くのちっくと模様のちがう所から薄く包丁を差し込き、ぐっと切り込むのがおおごとやか」。
そういいながら、手先は器用に鰹を解体している。
裏返して同じように包丁を入れ、グギッと頭をはずした。
内臓もはずし、胴体をさらに水で洗う。
「味が落ちるがやきぶんぶで洗うのはこればあ、あとは包丁の刃できれえにするがよ」。
尾びれを持ち上げ、刃渡り30センチほどの細長い包丁で背や腹のひれ、皮を切り落とす。
見学して3分。あっという間に鰹は3枚になった。
カツオは捨てるところが無く、すべてが利用される。腹側に残る小骨を包丁の刃を上に向け切り取り、背骨まわりの血あいを取る。
大きいものになると背と腹で合わせて4節とれる。
高知の鰹料理に欠かせないのがドラム缶に藁だ。藁一握りをドラム缶に入れ、火をつける。
まず、身がくっつかないように「焼き櫛」を火であぶる。

この櫛、小悪魔アイテムのようで笑えるのだが、意外と重くて、
後々、苦労することになる……。
炎が弱まると藁をもう一握り追加。
カツオを横2列に載せた櫛を炎にかざした。

「櫛を傾けんぜよで、火力が強い所へ掲げないとダメじゃよ」。
さすがグルメ高知おなごのおばちゃん。
素材の旨さを損ねることは許してくれない。

真っ赤な炎がボワーッと顔近くまで広がり、櫛が意外と重い。
さっきまで、悪魔アイテムだーと振りかざしていたのが、恨めしくなる。
鰹を落とさないように気をつけながら炎を追いかける。
一握り分の火力が弱まると焼く面を変え、また一握りを燃やす。
3面を同じくらいあぶればOKである。

火であぶった後の節を冷水にくぐらせる。
これは鰹の身をしめるとともに、藁を洗い流す。

切り身も7ミリ程度と比較的薄く切る。

皿に盛り付けると、塩を振り、軽く手でたたく。これが「塩たたき」という由縁。
パラパラと薬味の青ねぎを掛けると、かつおのたたきの出来上がり!

鰹の生臭さはなく塩加減が抜群なかつおのたたき。
天日干しで自然結晶させた特産の「天日塩」だけを使って焼かれた。
塩焼きをほおばりながら、たたきを盛り付けた皿にも箸をのばす。
仕上げでたれを掛ける。このたれも酢は使わず醤油7に、みりん3を合わせただけのもの。
「うちはお酢をつかっておらんが」
だから鰹独特の甘みを感じるのだ。
さらにここのオススメは最後の仕上げにある。
「全部食べないで残しておいてくれえ」。
お茶碗にご飯を入れ直してくれた。
数枚、鰹の刺身を並べ、お湯を注ぐ。かつおの湯かけである。

この辺りの漁師たちは残った刺し身を味付けして煮こみ、それをお茶づけに入れ食べていたそうだ。

「薄切り、酢を使いよらんためにこたうメニューやか」。
確かに薄切りのため、身の中までたれが染み込み、お湯の通り具合もちょうどいい。
あっさりしていて、ほのかな甘酸っぱさを感じるカツオの味。
たっぷりとタタキを堪能した後でもかつおの湯かけは進む。
「こちやと食べてくれんと許さんぜよじゃよ」というおばさん。
その言葉どおり、お腹はこんもり丘の状態になったのはいうまでもない。
カツオふれあいセンター黒潮一番館電:0880-55-3680
住:高知県幡多郡黒潮町佐賀374−9
営:11時〜
備考:かつおのたたき定食1200円/ラーメン900円(このラーメン侮れません。今度はこのラーメンを食べにいってみよっと!)


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